2009年09月06日

猛特訓!

 今日も元気に生まれた乙女ちゃんがカンガルーケアで至福の時を
過ごしていました。
その最中、新米パパがつぶやきました。

「あれ?手に水ぶくれが・・・」

パパが発見した水ぶくれがこちら。

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実はコレ、吸いダコなんです。
お腹の中に居る時から既に赤ちゃんは指を吸ったり手の甲を吸ったりして
おっぱいを吸えるその時を夢見て頑張っているんです。
これほどの猛特訓を感じさせる水ぶくれはそうそうありませんが(笑)


赤ちゃんが産まれたら、教えなくてもおっぱいに上手に吸い付いて、
自然と母乳が溢れてくる・・・。

皆さんそうだったらどんなにいいでしょう。


・・・母乳は産まれてすぐに、且つ自然とわいてくる訳ではありません。
 
 1.出産後なるべく早くから(できれば30分から1時間ぐらいで)
 2.なるべく沢山の回数を
 3.正しい吸い方で赤ちゃんが吸ってくれる事が必要です。

沢山おっぱいを吸い続けることが、
脳に「こんなにも母乳を必要としてる子がいますよ!!!」
という命令となり、(いわば母乳の予約注文ですね)
数日して、ようやく乳汁の量が増え始めるのです。

この予約注文は母乳を出す期間の長さをも決めてしまいます。

予約受付は出産後の約2週間。
この時期が母乳育児成功の鍵を握っています。

母乳育児のスタートは学生時代に経験したであろう合宿さながらです。
まさに体育会系です。
ママは1日24時間、一心不乱に「おっぱいたくさん欲しいです!!」
と予約注文のために、おっぱいを吸い続ける赤ちゃんにお付き合いする事が必要だからです。

「出ないのに可愛そう」
そうおっしゃるママもいますが、月満ちて健康に産まれた赤ちゃんには
母乳が出てくるまで待てる蓄えがありますから大丈夫です。

このおっぱい合宿に耐え抜くには、安産することによって体力を温存することが、
スムーズな母乳育児に一歩近づくポイントです。

妊娠中から体重管理をしっかり行い、お散歩をたくさんして体力をつけておく事が重要なのです。

自然分娩から哺乳類にとって自然な母乳育児。
コレが叶えばどんなに素晴らしいでしょう。

中には、様々な事情でそれが叶わない方もいらっしゃいます。
ですから、挑戦できる条件が揃っているなら是非頑張って頂きたいと私たちはそう考えます。

お産はゴールではありません。
育児の第一関門、おっぱい合宿の始まりなのです。

 帝王切開でお産された方も術後の経過が問題なければなるべく早くに始めてのおっぱいを開始しています。
また、上手におっぱいが吸えるまでに時間のかかる赤ちゃんが居たり、
乳汁の分泌がゆっくりなママももちろんいらっしゃいます。
お産も母乳育児も十人十色、個性があって当たり前なのです。

ママと赤ちゃんのペースで進めていきましょう。

私たちは頑張る親子をがっちりサポート致します。

「やっと夢にまで見た本物が飲める!!!」
生まれた瞬間、赤ちゃんはそう歓喜の声を上げて泣いているのかも・・・?



posted by 木下産婦人科医院 at 22:53| 今昔物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月21日

おひなまきといいます

HI3E0008.jpg

この写真、びっくりしないで下さい。

赤ちゃんが胎内を思い出して落ち着くと言われている方法です。
生後間もない赤ちゃんは特に不安で眠れずに泣いています。
夜中も関係なく泣くのは仕方の無い事ですが
やっぱり産後のお母さんは疲れています。

そんな時、秘伝のこの技が登場です。

写真の通り、赤ちゃんも落ち着いていますね。

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posted by 木下産婦人科医院 at 10:00| 今昔物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月24日

育児今昔物語〜1の巻〜

 毎日様々なママとお話していて、少し気になっている事があります。
それは、
「お母さんの頃とは育児方法が違っていて、今の方法を分かってもらうのが大変です。」
と言われる事が少なくないということです。

そこで、おばあさまが新米ママとして奮闘していた20〜30年前と
現在とで大きく変わっているであろうことを
テーマとして不定期で扱ってみたいと思っています。

1.産湯には浸からないんですか?

つい10年ぐらい前までは、赤ちゃんは産まれたら産湯に浸かる。
どこでも当たり前の光景でした。
もしかしたら今も続いている施設もあるかもしれません。
テレビドラマなどでは、産婦さんが産気づくとどこからかお産婆さんが現れ
「お湯を用意して!」なんてセリフもお決まりでした。


当院では出産直後の赤ちゃんを沐浴することはありません。
赤ちゃんが生まれたときに付いている胎脂と呼ばれる脂は赤ちゃんの皮膚を空気中の雑菌から守るなどの役割があり、無理に落とさなくても良いということが分かっています。

ですから、当院では羊水をガーゼでふき取り、すぐにカンガルーケアを始めます。

さらに数日間は沐浴をしません。ドライケアといって部分的な清拭のみで過ごします。
お湯に浸かった場合の体温低下や体力の消耗を防ぐためです。

3日目頃に行なわれるご家族への沐浴指導が、当院出生の赤ちゃんにとっては初お風呂になるわけです。

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もちろん、おうちに帰ってからは、体重も増え始め新陳代謝も活発になりますから、
毎日お風呂に入れてあげてくださいね。

その際も顔もしっかり石鹸で洗いましょう。お湯だけでは皮脂や汚れを落としきれません。

赤ちゃんは皮膚の水分量は多いのですが、保水力があまりありません。

ですから、お風呂のあとは保湿をして下さいね。

ローション・オイルなど様々な保湿剤がありますが、もちろん無香料で

出来れば無添加・良質な植物性の物をお選び下さい。



このような感じで育児今昔物語を進めてみたいと思います。


追伸:お写真の掲載をご承諾頂いたH様、ありがとうございました。
posted by 木下産婦人科医院 at 18:19| 今昔物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする